過ごしやすい気候の秋。行楽シーズンということもあり、お弁当を持ってお出掛けする方も多いのではないでしょうか。今回はそんな秋に作っていただきたい、お弁当おかずのレシピをご紹介します。秋に食べたい食材や盛り付けのポイントも合わせてご紹介しているので、ぜひご覧ください。
日本の秋は「食欲の秋」と言われるように、食べ物がおいしい季節。食欲が増して、つい食べ過ぎてしまうこともあるのではないでしょうか。これは冬に必要なエネルギーを補給するために栄養を蓄えようという働きが理由とも言われています。
同時に、秋は夏の疲れや紫外線のダメージによる肌荒れに加え、急激な気温変化で自律神経が乱れやすく、体調を崩しやすい時期でもあります。小さなお子さんも、風邪を引きやすくなる、集中力の低下、食欲不振などの症状が出やすい時期です。
そのため、秋のお食事ではカラダを温める作用のある食材を取り入れ、内側から温めることを意識しましょう。カラダを内側から温めることで自律神経が整い、不調知らずのカラダ作りができます。
例えばショウガ、にんにく、たまねぎ、ねぎ、れんこん、にんじん、かぼちゃ、ごぼう、鶏肉、牛肉、さば、えび。他にも体の代謝を良くする酵素が含まれた味噌、しょうゆ、納豆、チーズ、漬物、ヨーグルトなども効果的です。
日頃からお弁当作りをされている方であれば無意識にやっているところもあると思いますが、健康的で見た目も美しいお弁当を作るためにはいくつかポイントがあります。
献立を構成するときはこの3つを意識しましょう。このとき、主菜が和・洋・中・アジア、どれにするかで主食を変えると、献立作りにも悩みません。
貴重な朝の時間を有効活用するため、おかずは前日までに仕込んでおきましょう。作り置きしたものであれば、そのままか軽く温める程度で詰められるので、お弁当を冷ます時間も短縮できます。
旬の食材はその時期にカラダに取り入れたい栄養素が多く含まれています。見た目からも季節感が感じられ、まさに一石二鳥!ぜひ取り入れることをおすすめします。
赤・黄・緑・茶(黒)・白の5色をそろえるのが理想ですが、3色ほどあれば十分きれいなお弁当になります。春はパステルカラー、夏はビタミンカラー、秋は落ち着きのある茶系や紫、赤、冬は白と葉物のグリーン系といったように、旬の野菜の色を意識して季節の色を詰めましょう。
基本的なポイントを抑えたところで、秋の食材を使った、覚えておくと便利な作り置き出来るお弁当レシピをご紹介します。今回のお弁当には、炊き込みご飯の秋を思わせる柔らかな亜麻色、キャベツの紫、青梗菜の緑、揚げびたしの亜麻色と相性のよい朽葉色の4色を盛り込んでいます。
癖がなく、柔らかくて旨みが多いホタテは、低カロリーで高タンパク質な食材。他にもタウリン、ビタミンB12、葉酸、味覚障害を予防する亜鉛など豊富な栄養素がたくさん含まれています。なかでもタウリンは大人が1日で必要なタウリン量が、ホタテ100~150gに含まれています。タウリンとはアミノ酸の一種で、動脈硬化や糖尿病、心不全などの生活習慣病予防に効果的と言われています。また、肝臓の解毒能力強化、視力の衰えやむくみを予防する効果も期待できるので、日々の食事で意識的に摂ると良いでしょう。
また、ホタテはコハク酸という旨み成分も多く含まれています。旨み成分を複数組み合わせることで、より旨みを感じられる「相乗効果」という特性を生かし、今回はカツオ節に含まれるイノシン酸と合わせた、旨みたっぷりのホタテの炊き込みごはんをご紹介します。アクセントに疲労回復効果がある梅干しも入れて、見た目も栄養バランスも整えます。
作り方
揚げびたしとは、具材を揚げてお出汁に漬けたもの。
漬けてすぐでも美味しくいただけますが、お弁当の前日に仕込めば当日の朝の時短になります。また、冷蔵庫で3日ほど保存が可能なので常備菜としても便利な一品!
旬の野菜で作ると季節感を演出することができ、おもてなしの一品としても重宝しますよ。
野菜だけでも見栄え良く作れますが、今回は鶏肉を加えてボリュームアップし、主菜としていただけるレシピをご用意しました。鮭、海老、鰤、豚肉などボリューム感ある食材を加えれば、より華やかになりますよ。色々な食感の具材を入れると、食べるときにリズムがつくので、お子さんも楽しく食べてくれます。
レシピの漬け出汁は白だしでご紹介していますが、しょうゆベースの麺つゆでもOK。濃度がメーカーによって違いますので、2~3倍量の水を目安に希釈してくださいね。
唐辛子やナンプラー、レモングラスを加えてアジアン風にするのもおすすめです。具材や漬け出汁はアレンジ自由なので、日々のお料理のレパートリーを増やすことができます。
下ごしらえ
作り方
※出汁に浸かっていない部分があれば、出汁を足すか具材の上下を返し全体に味が染みるようにしましょう
旬の青梗菜を使った材料3つで簡単に作れる副菜です。ほうれん草や小松菜、菜の花、モロヘイヤなどの葉物や、いんげん、オクラなどでもおいしくいただけます。
このレシピのポイントは、最後に海苔を加えること。海苔の風味と旨みで美味しさが増すだけでなく、海苔が水分を吸ってくれるため、しょうゆの液漏れ防止にもなります。また海苔を手でちぎる作業は、子どもにお手伝いをしてもらう絶好のチャンス。パリパリした触感、海苔の香り、水分を吸ってしんなりしていく変化など、五感を大いに刺激してくれますよ。
作り方
キャベツと塩だけで作るシンプルな「塩キャベツ」は常備菜の強い味方。サラダとしてはもちろん、ハムやチーズと一緒にパンにはさんでサンドイッチにしたり、餃子や焼きそばの具、豚肉と一緒に炒めたりスープに入れたりと様々な料理に使えます。冷蔵庫で一週間ほど保存が可能なため、常備菜として重宝する一品です。
ちょい足しをすることでさらに幅が広がります。おすすめはナッツ!カシューナッツやアーモンド、マカダミアナッツ、ピスタチオも相性が良いです。
ナッツは食感のアクセントになるだけでなく、良質な脂質、ビタミンE、食物繊維、ミネラルなどの栄養素を含み、集中力を高める効果もあると言われています。その他、パクチーやディルなどのハーブや、レーズン、クランベリーなどのドライフルーツを加えるとまた違った味わいとなるので、ぜひお試しください。
普通のキャベツでもおいしく作れますが、紫キャベツで作るとグッと彩りが華やかになり、料理のアクセントとしてもおすすめです。塩をまぶすとキャベツから水分が出てきますが、この水分には栄養が含まれています。絞って捨てたりせず、水分ごと保存してくださいね。
今回は秋の行楽シーズンにおすすめのお弁当のおかずを、覚えておくと重宝するレシピとともにお伝えしました。旬の食材を取り入れ、家族や友人と秋の訪れを感じる食事を楽しむのも良いですね。
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フードスタイリスト、フードライター
ジュエリー業界から転職してフリーランスに。
広告・web・雑誌のスタイリング、ドラマのフードコーディネーター、レシピ開発などを行う。
お酒に合う料理とおもてなし料理が得意。3歳の娘が喜ぶごはんとおやつを日々探求中。