にわかに今、巷で注目が高まっているのが「イタリア野菜」。日本野菜と比較して、味や香りが濃いイタリア野菜は、見栄えの良さでも評判が良く、ブームの兆しがある野菜といえます。栄養もたっぷりです。
そんなイタリア野菜を家庭菜園できたら、毎日採れたての新鮮イタリア野菜を食べられることになります。家庭菜園はサステナブルな考え方でもあり、家庭菜園をすることで以下のようなメリットもあります。
そこでこの記事では、日本の気候でも元気に育つ、家庭菜園にぴったりで育てやすいイタリア野菜を紹介します。
イタリア野菜とは、イタリアで親しまれており、イタリア及びその周辺の国々を原産とする野菜のことです。「イタリア野菜」と呼ぶものの、イタリアだけで食べられているわけではなく、世界各地で広く使用されているものも多くあります。例えばズッキーニやイタリアントマト、バジルなどです。
イタリア料理は、とにかく野菜をたっぷり使うのが特徴です。野菜をクタクタになるまで煮込んで、パスタソースにしたり、ラタトゥイユのような煮込み料理にしたり……。煮込むことで野菜をたっぷり食べられるため、イタリアは世界でも屈指の野菜消費国といわれています。
そんなイタリアの食に欠かせないイタリア野菜の特徴は、香りが強く、甘みや苦味などをしっかりと味わえる野菜が多いこと。また見た目が色鮮やかで、珍しい形のものも多くあります。
日本でも身近になりつつあるイタリア野菜ですが、実は家庭菜園向きなものも結構あるんです!
その特徴は以下のとおり。
イタリアと日本では気候が少し異なるものの、日本でも十分栽培可能な品種があります。
色鮮やかな野菜で食卓を彩りたい方や、イタリアンが好きな方は、イタリア野菜の家庭菜園にぜひ挑戦してみてくださいね。
ここからは料理に使いやすく、家庭菜園で育てやすいイタリア野菜を紹介します。
日本でもおなじみのイタリア野菜です。香ばしい香りとピリッとした辛味が特徴のアブラナ科のハーブで、サラダで食べるほかピザやパスタのトッピングとしてもよく使われています。
βカロテンやビタミンC・K・Eなどの栄養素が豊富なので、健康にも良いと古代ローマ時代から重宝されてきた野菜でもあります。
ルッコラは年に2回栽培でき、しかも栽培期間が長いので育てやすい野菜です。また、成長が早く1~2ヶ月で収穫できるのもメリットといえるでしょう。
種は1cm間隔を目安にまき、間引きしながら育てます。間引いたルッコラは、サラダなどにして食べることができるので無駄になりません。
大きくなりすぎると葉が硬くなり、辛味も増すので、生で食べるなら大きくなりすぎないうちに収穫するのがポイント。高さは15cmくらいまでが目安です。
ルッコラはハーブの一種なので、料理のアクセント的に使用するのがおすすめです。
グリーンサラダに加えたり、マリネに加えたりと、いろんなサラダに加えてみましょう。
ピザやパスタのトッピングにすると、料理に彩りを与えますし、ルッコラの辛み・香りを楽しめます。
ルッコラとカシューナッツを合わせてフードプロセッサーにかけると、おいしいペーストができます。ピザやパスタのソースに使うのがおすすめです。
ユニークな形状とカラフルな黄色が目を引くロマネスコは、ブロッコリーやカリフラワーの仲間でアブラナ科。ブロッコリーやカリフラワーと同じく小さな蕾が集まった「花蕾」を食べますが、つぼみの1つ1つが円すい状になっており、それがらせん状に連なっているのが特徴です。
味は見た目と違ってクセがなく、甘みはあるものの比較的淡泊なので、子供から大人まで年齢を選ばず楽しめます。ブロッコリーやカリフラワーのように硬めに茹でて食べると、コリコリとした食感が楽しめますよ。
ロマネスコは年に2回栽培できます。ポットに種をまいて本葉を5~6枚まで成長させたら、プランターや菜園に植えつけます。大きい苗にしたいなら、株間を広めに取ると良いでしょう。水やりは土の表面が乾燥したタイミングで行います。
ロマネスコは害虫がつきやすいので、防虫対策としてネットをかけて栽培するのがおすすめです。収穫のタイミングは、花蕾の直径が15~20cmになった時で、苗を植えつけてから3~4ヶ月後が目安です。
ロマネスコのユニークな見た目、食感を十分に楽しむためには、茹でてそのまま食べるのがおすすめです。ロマネスコを使った料理を2つ紹介します。
ロマネスコを小房に分け、塩を少々入れて茹でます。電子レンジで加熱してもOKです。いずれにしても、歯ごたえが残るように硬めに茹でるのがポイント。好みのドレッシングをかけていただきましょう。
ロマネスコだけでもおいしいですが、生ハムやツナ、卵などと合わせても◎。
茹でたロマネスコをホワイトソース、他の具材と合わせ、チーズをのせて焼きます。ロマネスコの甘みとホワイトソースの旨みがマッチしたおいしいグラタンに。
ラディッキオは、紫キャベツに似た見た目のイタリア野菜。フランス語では「トレビス」と呼ばれており、こちらの名前のほうが日本では見かける機会が多いかもしれません。
キク科の植物で、チコリなどの仲間に分類されます。カリウムを多く含む(なんとキャベツの1.5倍!)ほか、ビタミン類や抗酸化作用をもつポリフェノールの一種、アントシアニンを含みます。また、カリウムやマグネシウム、カルシウム、鉄、亜鉛といったミネラル類も豊富。パリパリとした食感とほろ苦さが特徴で、肉料理のつけ合わせとしてもよく用いられる野菜です。
ヨーロッパやアメリカではお馴染みの野菜で、サラダなどに加えると料理に彩りを添えるほか、汎用性も高いので、栽培してみてはいかがでしょうか。
ラディッキオは土を選ばないので、育てやすいのが特徴。害虫にも強く、手間もかからないので、家庭菜園におすすめです。
ラディッキオは寒さには強く暑さに弱い作物です。種をまくタイミングは、まだ暑い8月~9月にかけて。まずはポットに種をまいて、双葉が開いたら間引きし、元気な苗を残します。
本葉が4~5枚になったら、プランターなどに植え付けをしましょう。追肥をしながら育てると、元気に成長します。
生でも加熱しても食べられる野菜なので、いろんな料理にプラスしてみましょう。おいしい食べ方をいくつか紹介します。
刻んでグリーンサラダに加えてみてください。少し苦味のある野菜なので、ラディッキオのみだと苦味が気になる方もいるかもしれませんが、グリーンサラダに加えることで、苦味がアクセントになります。
ラディッキオを縦長に切って、ベーコンで巻き、それをフライパンで焼くだけです。バルサミコソースをかけて食べると、さらにおいしくいただけます。
ほかにも、ニンニクやハーブとソテーしたり、刻んでリゾットやキッシュの具材に加えたりと、いろんな食べ方が楽しめます。
毎日忙しくてお掃除に手が回らない方に
家事に仕事にと忙しく、時間が足りないと感じる方は、家事代行サービスを利用してみるのもおすすめです。クラシニティでは、掃除機かけやトイレ掃除、お風呂掃除などのサービスもご提供しているため、時間がかかるお掃除だけの依頼もできて、日々の気持ちと時間に余裕が生まれます。 家事代行の定期サービスはこちら >
フェンネルは、イタリア語でフィノッキオと呼ばれており、甘くスパイシーな香りが特徴のセリ科のハーブです。整腸作用や消化促進作用があるといわれており、古代ギリシャ・ローマ時代から食用や薬用として広く利用されてきました。
ふわふわとした葉と黄色の小さな花が特徴で見た目もかわいいので、料理に使うだけでなく観賞用としても楽しめる野菜なんですよ。
フェンネルには「ブロンズフェンネル」と「フローレンスフェンネル」の2つの種類があります。日本でおなじみなのは、株元が玉ねぎのような形をしているフローレンスフェンネルです。
葉は刻んでサラダやスープに入れるなど料理に香りや彩りを加えるために使い、株部分は薄切りにしてサラダにするほか、ソテーにしたり、煮込み料理に加えたりして使えます。特に魚料理との相性は抜群で、海の幸を使った料理に使うと生臭さを消してくれますよ。
種は「フェンネルシード」という名前で粒状やパウダー状で販売されており、スパイスとして使用されるほか、ハーブティーに用いられています。
また、種から蒸留した精油は化粧品などにも使われるなど、幅広く使用されているハーブです。
フェンネルは病気が少なく耐暑性と耐寒性に優れたハーブなので、初心者でも比較的育てやすい野菜です。適度な日光があり、水はけが良い環境を用意して育ててみましょう。
フェンネルは種と苗、どちらからでも栽培可能な野菜です。フェンネルは成長すると横に広がり、丈も1mを超えるので、プランターは大きいサイズのものを用意しましょう。地植えにする場合も、株の間隔をしっかりと取ることが大切です。
肥沃な土地を好むので、種まき、植え付け後は追肥をしながら栽培します。成長して倒れてくる場合は支柱を立てて支え、丈が30cmくらいになったら葉の柔らかい部分は食用に収穫しましょう。
フェンネルのおすすめの食べ方を紹介します。
葉の部分を刻んでサラダにプラスすると、フェンネル特有の甘くスパイシーな香りが楽しめます。サーモンや生ハムなど生臭さが感じられる具材が入ったサラダに特にピッタリです。株部分を使う場合は、薄切りにするとセロリのような食感でおいしくいただけます。
フェンネルの株部分を薄くスライスし塩茹でして、ハムや茹でたじゃがいも、チーズなどの具材と合わせて焼くとおいしいグラタンに。
適当な大きさに切って、シチューなどの煮込み料理に加えると、玉ねぎのような甘みが味わえます。
ビーツは鮮やかな赤色が特徴で、見た目はカブに似ているものの、アカザ科の一種でほうれん草の仲間に属します。
ビーツはショ糖を含むため甘みがありますが、実は栄養豊か。ビタミン類をはじめ、現代の日本人の食生活で不足しがちな、カリウムやマグネシウム、カルシウム、鉄などのミネラル、食物繊維などの栄養素がバランス良く含まれています。また、抗酸化作用のあるポリフェノールも豊富な野菜です。
サラダでも食べることができますが、一般的には煮込んだり、焼いたりと、火を通して食べることのほうが多いです。
初心者の方でも比較的簡単に栽培できる野菜なので、ぜひ栽培してみてください。
ビーツは草丈40cm程度とあまり大きくならないため、ベランダなどの小さなスペースでも栽培が可能な野菜です。また、害虫にも強いことから、初心者の方でも育てやすい野菜といえます。
ビーツは春と秋の年2回栽培ができます。プランターでも栽培可能です。
種は2cmほどの間隔を空けながらまき、芽が伸びてきたら間引きをします。株と株の間が10cm間隔になるくらいに間引きするのがポイントです。株と株の間のスペースが不十分だと、根が太らないので注意してください。
ビーツは乾燥を嫌うので、特に発芽まではこまめに水やりをして、土が乾かないようにしましょう。種まきから1ヶ月半~2ヶ月ほどで収穫が可能です。
ビーツは細く切ってサラダに入れる、酢漬けにする、茹でる、焼く、スープにする、などさまざまな食べ方が楽しめるイタリア野菜です。
おすすめの食べ方をいくつか紹介します。
ビーツ料理の定番ボルシチは、いろんな野菜や牛肉などと一緒に煮込んで食べる料理。寒い冬にピッタリです。
ビーツを使ったポタージュは、美しいピンク色で特別な日にもおすすめの料理です。皮をむいて茹でると色が抜けるため、茹でた後に皮をむいてミキサーにかけるのが、美しい色をキープするためのコツです。
茹でて皮をむいたビーツと、牛乳や好みのフルーツをミキサーに入れて混ぜるだけ。朝の1杯におすすめです。
皮をむいたビーツを薄くスライスして茹で、それを酢漬けにするだけです。一品あるだけで、食卓の雰囲気がパッと明るくなります。
日本でもじんわりと人気が高まっているイタリア野菜。自宅でも簡単に育てることができ、料理にも使いやすいので、ぜひ家庭菜園に挑戦してみてくださいね。
家事に仕事に……と忙しい毎日を送っておられると思いますが、家庭菜園ができるような余裕のある時間が作れたら幸せですよね。少しでも家事の時間を短縮するためにおすすめなのが、家事代行サービスを利用することです。
クラシニティは共働き世帯や働く女性を応援する家事代行サービス。日々の掃除や洗濯、アイロン掛けなど家事全般のお手伝いをします。
日々の掃除や洗濯などはお任せして、家庭菜園を楽しむ…。豊かな生活を送るために、家事代行の利用もひとつの選択肢として考えてみてくださいね。
フリーライター。情報収集が大好きで美容や健康などを中心に幅広い分野の記事執筆を手掛けている。趣味は海外旅行、ミュージカル鑑賞。本サイトでは暮らしの便利情報などについて執筆。