忙しい毎日の中、自分のためにお気に入りの紅茶を淹れてほっとひと息つきませんか?ティータイムは、華やかな香りやお湯を注ぐ音、美しいお茶の色や味わいに癒される時間です。しかし、「紅茶の正しい淹れ方がわからない」「どんな紅茶を選べばいいかわからない」という方も多いと思います。今回は美味しい紅茶の淹れ方や最初に揃えておきたい茶器、そして自分好みの茶葉の選び方や産地の特徴をご紹介します。
紅茶を淹れるための道具は色々ありますが、ここでは最低限揃えておくと便利な茶器やグッズをご紹介します。
ティーポットはお湯の中で茶葉が対流しやすい、丸くふっくらした形状の物がおすすめです。白い磁器製や耐熱ガラス製のものを選べば、さまざまなカップやテーブルコーディネートにも馴染んでくれますよ。磁器製のティーポットは保温性にすぐれ、ガラス製のポットなら、茶葉の開く様子も楽しむことができます。
好みの柄や色のティーカップを揃えておくと、ティータイムがより楽しくなります。ティーカップ選びで悩むときは、口当たりが滑らかなボーンチャイナやお茶の色が映える内側が白いカップ、香りを感じやすい口径の広いカップを選ぶと良いでしょう。
茶こしは、網目の細かいタイプがあると便利。取手部分のデザインが凝っているおしゃれな物もあるので、お気に入りを揃えて楽しむのもひとつです。
きっちり蒸らし時間を計るのも、紅茶を美味しく淹れる大切なポイントのひとつ。キッチンタイマーやスマートフォンでももちろん大丈夫ですが、砂時計で時間を計り、砂の落ちる様子を楽しむこともおすすめです。
茶葉を計量するドザールやティースプーンもあると便利です。もしなければティースプーンとほぼ同じ量を計量できる小さじスプーンでも問題ありません。また、紅茶の保温のためにティーコジーやティータオル、マットがあると便利です。もちろん、タオルでも代用が可能です。
紅茶を美味しく淹れるためには「ジャンピング」が大切です。ジャンピングとはポット内で起こる茶葉の上下運動のことで、これに必要なのが「酸素」と「温度」。酸素を多く含む熱湯で淹れることでジャンピングが起き、茶葉が開いて紅茶の味や香り、お茶の色や有効成分が湯の中に溶け出します。
ジャンピングを起こすためには「沸かしたての熱湯を使う」「酸素を含んだ水を使う」「なるべく温度を下げない」ことが大切です。また、茶葉を正しく計量すること、蒸らし時間を計ることも重要なポイントです。
紅茶を淹れるために必要な道具が揃ったら、美味しく紅茶を淹れてみましょう。カップ1杯分のお湯の量は約150ml、茶葉は2.5~3グラム。熱湯はティーポットを温める分も用意してくださいね。
酸素をたっぷりと含んだ汲みたての水を沸かします。日本の水は、紅茶に合う軟水であることがほとんどなので、水道水で大丈夫。浄水器などを通した「飲んで美味しい水」を使いましょう。
少量の熱湯をポットに入れ蓋をします。ポットをくるくると回し、全体が温まったら一度お湯は全て捨てましょう。
温まったポットに人数分の茶葉を入れます。茶葉の量は一人分2.5~3グラム、大きめの茶葉ならドザール山盛り1杯、細かい茶葉ならすりきり1杯が目安です。
沸かしたての熱湯を勢いよくティーポットに注ぎ蓋をします。ポットの下にマットを敷いたり、ティーポットの上にティーコジーやティータオルをかぶせることで、温度が下がるのを防ぐことができますよ。
蒸らし時間は茶葉の大きさによって変わります。大きめの茶葉なら2-3分、細かい茶葉なら1-2分が目安。ストレートなら短い時間、ミルクティーにするなら長い時間で蒸らしましょう。紅茶は嗜好品なので、はじめはパッケージ記載の時間で淹れてみて、次から好みで時間を調整してくださいね。
時間になったらポットの中をスプーンで軽くひとかき、濃さを均一にします。茶こしで茶葉をこしながらティーカップに注ぎます。「ゴールデンドロップ」と呼ばれる、紅茶の成分が詰まった最後の1滴まで、しっかり注ぎましょう。
何杯かまとめて淹れるときは、少しずつ回し注ぎをして、どのカップも同じ濃さになるように淹れましょう。抽出用のポットとは別にもうひとつサービス用のポットを用意するのもひとつ。カップに注ぐ前に温めておいたもうひとつのポットに紅茶を注ぐことで、紅茶の濃さを均一に保ち、濃くなりすぎるのを防ぐことができますよ。
美味しい紅茶の淹れ方がわかったら、好みの紅茶を自分で選んでティータイムを楽しみましょう。紅茶は産地や標高、旬によってさまざまな個性があり、種類もとても豊富!メーカーや産地にもよりますが、お茶の専門店であっても50g(カップ約15杯分)で500円くらいから購入できます。おうちに様々な紅茶があれば『今日はどんな紅茶を淹れようかな?』『ストレートで飲みたいからこの紅茶にしよう!』と、毎日の楽しみのひとつになりますよ。
紅茶の種類というと「ダージリン」や「アールグレイ」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。紅茶は基本的に産地名で分類されることが多く、インドのダージリン地方で生産される紅茶は「ダージリン」と呼ばれます。一方で、「アールグレイ」は柑橘であるベルガモットで香りづけした紅茶のことで、産地名ではなくフレーバードティーの一種です。そのためメーカーによってはダージリンにベルガモットに香りづけしたアールグレイもあるんですよ。
紅茶はさわやかな飲み口のタイプ、濃厚でコクあるタイプの大きくふたつのタイプに分けることができます。ストレートで飲みたいか、ミルクティーで楽しみたいかをまず決めると選びやすく、ストレートでそのまま飲むなら「香り重視」、ミルクティーで楽しみたいなら「濃厚なコクと濃い水色(すいしょく)」の紅茶を選ぶのがおすすめです。※水色・・お茶の茶液の色
香り高くさわやかな飲み口とほど良い渋みが特徴のインド・ダージリンやセイロン・ヌワラエリアは、ストレートで楽しみたい紅茶。「これぞ紅茶」という紅茶らしい味わいのセイロン・ディンブラやインド・ニルギリもおすすめです。フレーバードティーを選ぶときも、上記の産地の紅茶がベースのものはストレートティー向きであることがほとんどですよ。
ミルクによく合うのは、濃い水色とコクある紅茶。インド・アッサムはミルクティーに最適なコクと味わい、牛乳に負けない濃い水色の紅茶です。セイロン・ルフナも濃厚なコクや甘さを楽しめる紅茶産地。ミルクティーによく合うキャラメルやバニラ、チョコレート香るフレーバードティーも、アッサムがベースの紅茶なら間違いなく美味しいミルクティーを楽しめます。
ひとつの紅茶でいろいろな飲み方を楽しみたければ、オールマイティーな紅茶産地を選ぶのもひとつ。セイロン・ディンブラやセイロン・キャンディ、インド・ニルギリはストレートだけでなく、ミルクティーやアイスティー、フルーツティーとどんなアレンジもOK!紅茶らしい味わいが楽しめる紅茶産地です。
今回は美味しい紅茶の淹れ方や、好みの紅茶の選び方など、おうちでティータイムを楽しむ方法をお伝えしました。お気に入りに囲まれ丁寧に紅茶を淹れて、癒しのひとときを楽しみましょう。ただ忙しい毎日、なかなか自分のために時間を作るのが難しいこともありますよね。そんなときは、家事代行サービスを利用するのもおすすめです。
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ティータイムコンサルタント、テーブルコーディネーター。大学では食物科学を学び、一般企業勤務を経て世界のお茶専門店に入社、10年勤務。世界のお茶×テーブルコーディネート教室を主宰、食器のスタイリング撮影も行っています。ティータイムが華やかになるテーブルコーディネートやお茶の提案が得意です。