季節の変わり目にリビングの模様替えをしたくなったら、ラグを変えてみませんか?家具を動かすよりも気軽に気分転換できます。選び方や敷き方が難しいと感じる方が多いかもしれませんが、ラグのインテリア的効果を理解してコツを押さえれば大丈夫です。基本的な選び方から上級者向けのテクニックまで紹介しますので、参考にしてくださいね。
ラグには、床の傷防止や吸音といった実用的な役割だけでなく、インテリアアイテムとしてお部屋の印象を大きく変える重要な役割を担っています。その理由は、ラグを敷く床全体がインテリアの土台であり、空間のテイストや雰囲気を左右するからだといえます。
それでは、具体的にラグにはどんなインテリア効果があるのでしょうか。
ゾーニングは都市計画などでも使われる言葉ですが、インテリアにおいては部屋の中や収納スペースの中の空間を分けるという意味で使われます。ラグは部屋をゾーニングし、空間を用途別に仕切る効果があります。特に広いリビングダイニングに効果的です。リビングとダイニングをラグで視覚的に区別すると、各スペースの用途が明確になり、暮らしにメリハリがつきます。
シェルフや背の高い観葉植物でもゾーニングは可能ですが、高さのないラグは圧迫感を出さずにゾーニングできるのがメリットです。
ラグはインテリアと家具のつなぎとなって、空間を調和させる効果もあります。例えば異なるテイストを同じ空間でミックスする場合、ラグを敷くとそこに視線が集まり、異なる要素をうまく調和してくれます。
家具と床が似た色でぼんやりとした雰囲気になる場合、ラグを敷くとメリハリが生まれます。ラグが家具と床を視覚的に切り離し、家具の魅力を引き立ててくれます。
特に北欧インテリアやナチュラルインテリアなど自然素材を多く使うテイストに効果的で、空間全体が似通った色になった場合でもラグ1枚を敷くだけでメリハリがつきます。
内装がシンプルでも、色・柄・形が個性的なラグが1枚あればインテリアの雰囲気が大きく変わります。例えば、鮮やかな赤のラグ、エキゾチックなギャッベ(=イランの遊牧民によって織られる伝統的な絨毯。素材がウール100%であることや、手織りならではの風合いを楽しめることが一般的なラグとの違い)、柔らかい印象を与える円形のラグなどです。そういった印象的なラグ1枚だけで空間全体のイメージをコントロールするパワーを持っています。
次に失敗しないラグの選び方をチェックしましょう。ラグを選ぶときには、サイズ・部屋タイプ・素材などが判断材料になりますが、今回はリビングに敷く場合に特に押さえたい4つのテクニックに絞って紹介します。
色柄が個性的なラグをインテリアのアクセントにする場合、リビングの中にあるクッションやカーテン、小物などの色柄と揃えると、お部屋に統一感が生まれます。これはインテリアのカラーコーディネートの基本的なテクニックで、色に仲間外れを作らないことで空間が調和するのです。
ラグとその他のアイテムの色柄は全く同じものである必要はなく、同系色のものでかまいません。
ラグを選ぶ際は、リビング床のトーンとの組み合わせを考えながら選びましょう。
例えば床の色がダークブラウンやブラックなど暗い色の場合、照明や家具のレイアウト次第では部屋全体が暗く狭苦しい雰囲気になることがあります。明るく広々とした印象にするには、白系の大きなラグを合わせましょう。暗い床の色が明るい白系ラグで中和され、穏やかで優しい印象へと変わります。
逆に白っぽい床の場合は、濃すぎないグレーのラグやアイボリーの柄入りラグなどを選ぶと程よいコントラストになります。白っぽい床に真っ黒や濃いグレーなど主張が強すぎる色を合わせると、ラグだけが目立つ場合がありますので注意が必要です。
インテリアでよく陥りがちなのが、統一感にこだわりすぎることです。ラグを始め、家具、小物、建具に至るまで全てを同じインテリアのテイストでコーディネートすると主役だらけのインテリアになり、野暮ったく見えることがあります。
それを避けるコツは、敢えて異なる性質のアイテムを入れることです。例えばアンティーク家具が主役のクラシカルな空間にモダンなアイテムを入れると、主役と引き立て役という構図ができてメリハリが生まれます。
ラグはまさにこの引き立て役に打ってつけです。洗練された北欧インテリアのリビング×異国情緒溢れるエスニック柄のラグ、クラシカルなインテリアのリビング×ストライプや幾何学模様のラグなど、外しアイテムとしてラグを選んでみましょう。
空間に変化をつけたいなら、円形のラグ×円形家具の組み合わせがおすすめです。現代のインテリアは直線的なデザインが多いため、ラグやテーブルなどでカーブの要素を取り入れると、リズミカルな空間に変わります。柔らかい雰囲気の演出にもぴったりです。
また、円形ラグは動線的なメリットもあり、角がないため省スペース設置も可能で、通路を塞がず生活動線が広く見えます。開放的でリラックスした雰囲気にしたい場合にもおすすめです。
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ラグの選び方を押さえたら、敷き方を工夫してセンス溢れるリビングを目指しましょう。
リビングスペースにラグを敷く場合、基本的な敷き方は2種類です。
1つは上の写真のような「センター敷き」で、床面積よりもやや小さいラグを部屋の中央に敷き、床が少しだけ見えるようにします。カーペットを部屋全体に敷き詰める方法と違って、床とラグのコントラストを楽しめるのがメリットです。
もう1つは「ピース敷き」で、センター敷きのラグよりも小さなサイズのラグをリビングテーブルや安楽椅子の下などに敷きます。色や形の種類が多く、さまざまなレイアウトを楽しめるのがメリットです。
北米やヨーロッパなどの海外インテリアでよく見かけるのが、ラグの重ね敷きです。広いラグにアクセントラグを重ねると、個性的でこなれ感のあるリビングになります。また、ラグを集めるのが趣味の方にとっては、お気に入りを一度に何枚も使えるメリットもありますよ。
ただし、素材の選び方次第では、ラグがズレて転倒しやすくなってしまう場合があります。重ね敷きをするときは、裏に滑り止めがついているラグなど、重ねても安全に使えるものを選びましょう。
重ね敷きにする場合の選び方のポイントは、大きいサイズを部屋に馴染む色柄にし、小さいサイズをアクセントになる個性的な色柄にすることです。くどさがなくなり、バランスがよくなりますよ。
模様替えで使わなくなったラグをしまうときは、次のような方法で簡単なお手入れをしておきましょう。
その際、注意したいのは以下です。
そして、ラグの保管に適しているのは次のような場所です。
例えば、除湿剤を置いたクローゼットやベッドの下などです。
もし自宅でラグの保管が難しいなら、宅配型収納サービスを利用するという手もあります。集荷依頼して自宅からラグを預け、再び模様替えするときに自宅に送り返すようにすれば保管場所を圧迫しません。
このようにお手入れの仕方や保管方法を予め理解しておけば、ラグの模様替えは難しくありません。ただし、リビング用の大きなラグは結構な重量があり、目の詰まったタイプだと20〜30kg以上になることがあります。そのため、コーディネートのコツや保管方法がわかったとしても、ラグを移動させること自体が物理的に難しい場合もありますよね。
そんなときに役立つのが、家事代行サービスです。クラシニティのハウスキーパーは、掃除や洗濯などの一般的な家事だけでなく、一人で動かすのが大変なラグを一緒に移動させるお手伝いもできます。また、古いラグを保管する際は、クローゼットへの移動や宅配型収納サービスの集荷の梱包をお手伝いすることで模様替えをサポートします。
もちろん床や水回りなどの普段のお掃除もいたしますので、浮いた時間をラグ選びやお部屋の模様替えにあててはいかがでしょう。
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家具コンシェルジュ・インテリアライター。インテリア・家具・収納・植物記事の執筆やお部屋づくりのお手伝いをしています。「自宅がどこよりも最高の空間になる家具選び」をモットーに、ぴったりな家具を提案するのが生きがい。椅子コレクター・植物マニア・DIY好きでもあり、椅子のために家を建築し、自宅では30鉢以上の植物を育てて、休日は趣味で空き家のセルフリノベーションもしています。