ミモザは春の訪れを感じさせてくれるお花。そんなミモザとリンクさせた華やかな雰囲気を演出したレモンを使ったお料理をご紹介します。ミモザサラダや牡蠣のソテー、レモンクリーム煮で、春らしく食卓を彩ってみませんか?
黄色く可憐なお花ミモザ。花言葉は諸説ありますが「優雅」「友情」「感謝」であることから、ギフトにも用いられることの多いお花です。香りはあまり強くありませんが、ミモザの放つ優しく甘い芳しい香りは、イヴ・サンローランやジバンシーなど、有名メゾンの香水の原料として採用されており、フランス人に愛される香りとしても有名です。
旬の時期は1月下旬から3月頃で、春の訪れを感じさせてくれるお花です。小さくて丸いお花はドライフラワーにしても鮮やかな黄色も保たれるため、切り花だけでなくリースやスワッグにもよく使われています。
ユーカリと合わせることが多く、可憐で華やかな雰囲気が楽しめます。またミモザは葉の部分も人気があり、葉だけを花瓶に飾ることや、グリーンカラーで統一されたリースにも使われることもあります。リースなど大きな飾りもいいですが、小さめにカットしたお花と葉をクリップで留めてガーランドにしても素敵ですよ。
黄色は風水的に「元気」「幸せ」といったポジティブな意味を持ち、陽の気が強い色とされています。特に西に黄色を置くとよいと言われているので、ミモザを西側に飾ると運気アップにつながるでしょう。
ヨーロッパでは、ミモザは一般的に春を象徴するお花とされていますが、イタリアでは国際女性デーである3月8日を“ミモザの日”と呼んでいます。この日を「FESTA DELLA DONNA(フェスタ・デラ・ドンナ=女性の日)」とし、日ごろの感謝を込めて男性から女性に向けてミモザのお花が贈られることから名付けられたと言われています。
さらに、ミモザの主要な産地であるフランスのニース西側にある海沿いの街「モンドリューラナープル」では毎年2月にミモザ祭りを開催。ミモザで飾られた山車によるフラワーパレードが盛大に行われ多くの人で賑わいます。
今回はそんなミモザにちなみ、同じ黄色のレモンと組み合わせて爽やかなお料理でコーディネートします。お料理とミモザの合わせ方のポイントは、お料理とのリンクです。
ミモザの可憐さを「ミモザサラダ」の卵黄、「牡蠣のレモンバターソテー」のミモレットチーズ、「ラムと春野菜のレモンクリーム煮」のレモンの皮とパルミジャーノ・レッジャーノで軽やかに取り入れ、お花とリンクさせた華やかな雰囲気を演出しました。
レモンは通年出回っていますが、実は国産レモンの旬はミモザの旬とも重なる12月~3月。旬のお花と旬の食材で春らしい食卓を飾ってみてはいかがでしょう。
ミモザにまつわる料理と言えば「ミモザサラダ」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ミモザサラダとはロシア発祥のサラダで、チーズ、じゃがいも、タマネギ、にんじんなどを層になるように重ねて、ケーキのようにカットして食べるサラダです。細かく刻んだ卵黄をトッピングし、それがミモザの花のように見えることからミモザサラダと名づけられました。日本ではゆで卵の卵黄を裏ごし、またはみじん切りにしてサラダの上に飾ったものをミモザサラダと称していることが多いようです。今回は自家製ツナを合わせたミモザサラダをご紹介します。
A 水…1/2カップ
オリーブオイル…小さじ2
塩…小さじ1/2
タイム…1本
B マヨネーズ…大さじ2
レモン汁…小さじ1
マスタード…小さじ1/3~1/2
豆乳または牛乳…大さじ1
塩…少々
【作り方】
* 表面が煮汁にひたひたに浸かっていない場合は、熱いうちに裏返しましょう
* 煮汁ごと保存容器に入れ、冷蔵庫で4~5日保存可能
次にご紹介するのは牡蠣のレモンバターソテー。真牡蠣の旬は10月~3月なので、今がまさに美味しい時期です。ぷっくりとした牡蠣はうまみがぎゅっと詰まっていて、サッとソテーするだけで絶品!レモン汁で仕上げ、ミモレットチーズで華やかさをプラスします。
あと一品ほしいとき、ワインに合うおつまみがほしいとき、急な来客のときなど。パパっと作れるごちそうです。
【作り方】
* 臭みを取るためにも、牡蠣の汚れをしっかり取り除くことが重要です
今回はミモザの色に合わせてミモレットチーズを振りかけていますが、パルメザンチーズやレモンの皮でもOK!
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最後にご紹介するのはラム肉と春野菜のレモンクリーム煮。ラム肉と軽やかなレモンクリームの相性がよく、おすすめの組み合わせです。さっと塩ゆでした春野菜をたっぷり入れると、季節の一皿を演出できますよ。仕上げにレモンの皮とパルミジャーノ・レッジャーノをのせて鮮やかに。
A 塩…小さじ1/2
ホワイトペッパー…少々
クミンパウダー…少々
【作り方】
お酒が好きな方は、ミモザと聞いたら真っ先にカクテルを思い浮かべているかもしれませんね。色鮮やかなミモザの花に見立てた「シャンパンカクテル ミモザ」はオレンジジュース1:シャンパン3の割合で混ぜ合わせたフルーティ―なカクテルです。
さっぱりした味わいがお好みの方には「ホワイトミモザ」もおすすめです。オレンジジュースをグレープフルーツジュースに代えるだけ。すっきりとした後味で、お料理にも合わせやすいですよ。
春のお花といえば、桜やチューリップ、ラナンキュラスなどが人気ですが、今回はお部屋がぱっと明るくなり運気も上がりそうな黄色いお花「ミモザ」をご紹介させていただきました。ミモザを部屋に飾るだけでなく、料理にも取り入れることで、華やいだ食卓を演出してくれます。
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フードスタイリスト、フードライター
ジュエリー業界から転職してフリーランスに。
広告・web・雑誌のスタイリング、ドラマのフードコーディネーター、レシピ開発などを行う。
お酒に合う料理とおもてなし料理が得意。3歳の娘が喜ぶごはんとおやつを日々探求中。